シリコンとシリコーンの違いは?

シリコン塗料、シリコーンシーラントなど、建設業界では様々な部位でシリコンが使われます。

さて、工事現場では一口にシリコンと呼ばれるこの材料ですが、カタログやパッケージなどを見るとシリコーンと表示されていたりします。

実は厳密にいうと、シリコンとシリコーンは意味が異なっているのです。

■ silicon(シリコン)とsilicone(シリコーン)

まず、silicon(シリコン)という英単語は、ケイ素原子や金属ケイ素などのことを指しています。

ケイ素は岩石や土壌の主成分であり、地表において酸素の次に多く存在する元素です。

これに対し、silicone(シリコーン)は、ケイ素と酸素からなるシロキサン結合に有機基が付いた高分子化合物のことを指しています。また、広い意味で、有機ケイ素化合物全般をシリコーンと呼ぶ場合があります。

■ シリコーンについて

日本語の「シリコーン」は、英語のsilicone(シリコーン)と同じ意味で使われます。

シリコーンはシロキサン結合の結合状態の違いにより、オイル、エマルジョン、レジン(樹脂)、ワニス、ゴム、パウダーなど、多様な形状をとります。

また、シリコーンはシリコン樹脂と呼ばれることもあります。ただし、「シリコーン樹脂」という場合はシリコーンの中のレジン(シリコーンレジン)を指しますので注意が必要です。

■ シリコンという言葉の使われ方

一方「シリコン」は、厳密にはsilicon(シリコン)と同じ意味で使われ、ケイ素原子や金属ケイ素などのことを指しますが、実際の会話の中ではシリコン樹脂の略称として使われたりもします。

つまり、silicon(シリコン)とsilicone(シリコーン)のどちらでもシリコンと呼ばれ混同されている状況です。